【解説】免許取得【自動車学校】【一発試験】
今回は運転免許の取得についてお話ししていきます。
基本的には「普通自動車免許」を取る体で話を進めていきます。
なるべく難しい言葉は使わずに分かりやすい言葉で書いているので厳密には違う部分があるのはご了承ください。
運転免許の種類
普通、運転免許というと一般的に皆さんが取得するのは「普通自動車第一種免許」と言われるものです。
いわゆる「一般的な乗用車を運転できる」という認識でいいと思います。
他に普段の生活で馴染みがあるのは、「大型」「普通二輪」「大型二輪」「原付」といったところでしょうか。
何歳から取得できるの?
これは免許の種類によって違ってきます。
原付・普通二輪・小型特殊=16歳以上
普通・準中型・大型特殊・けん引・大型二輪=18歳以上
中型=20歳以上
大型=21歳以上
二種免許(普通・中型・大型・大型特殊・けん引)=21歳以上
この他に中型・大型・二種免許など「経験年数」が必要なものもあります。
取得に必要な年齢以外の条件は?
「原付」は【学科試験】の合格が必要です。
初めての免許に関しては【学科試験】と合わせて【技能試験】の合格が必要です。
ちなみに「普通自動車」を持っている人が「普通二輪」の免許を取りたい時は、
【学科試験】は不要で【技能試験】のみになります。
【技能試験】は二輪の免許は「教習所内のコース」で、
自動車の免許は「路上(一般道路)」での試験が行われます。
なんでみんな「自動車学校」に通うの?
まず自動車学校とは、
「運転免許を取得しようとする者などに対して、
自動車を運転するのに必要な知識と技能を教習する施設である」 ということです。
初めて免許を取る人は交通ルールを知らないことはもちろん、
自動車の運転だってしたことがない人が大抵だと思います。
そんな人でも【学科教習】で交通ルールを学び、【技能教習】で運転技術を学べます。
また、自動車学校では「仮免許の試験(修了検定)」「卒業検定」も行っているので、
「仮免許」を持って実際に一般道路を走って練習することができます。
ちなみにこの「仮免許」を持っていると実は教習以外でも練習することができるんです。
しかしその為には条件があり、一人で運転はNGで同乗者が必要です。同乗者の条件はこちらです。
●教習指導員資格を所持している者
●普通一種免許取得後3年を経過している者(免停中の者は不可)
●当該第二種免許を取得している者
こんな条件です。 もし兄弟がいて、免許取得後3年経っていたら、同乗して貰えば練習可能です。
でも実際には仮免許を貸し出して事故されると大変なので貸し出しを渋ることが多いと思います。
さてここまで説明してきましたが、何か疑問ありませんか?
教えて貰ったり練習できたりは分かったけど、でもそれって広い敷地で練習したり、猛勉強すれば
わざわざ自動車学校通う必要ないんじゃない? って疑問ないですか?
ではここで違う言い方をします。
「運転免許を取得する時は【技能試験】と【学科試験】の合格が必要であり、
これは各都道府県の「運転免許センター」で行われる。
しかし各自動車学校で行われる規定数以上の技能教習を修了し、
卒業検定に合格した者はこの【技能試験】を免除する。」
こう言われると「自動車学校」に行く意味が分かりやすいですかね?
要するに運転を学ぶこと以外に【技能試験】が免除になるんです。
ちなみに卒業検定に合格して卒業証明書が発行されてから1年以内に【学科試験】に受からないと
もう一度1からやり直しになります。
「あ、じゃあ運転に自信あるから自動車学校行かずに
免許センターで【技能試験】を一発で合格したらいいんじゃん」って思った人。鋭いですね笑
次はこの「一発試験」について説明します。
「一発試験」とは
今まで説明してきたように免許の取得は【学科試験】【技能試験】両方の合格が条件です。
大抵のみなさんは「自動車学校を卒業して【技能試験】を免除してもらって【学科試験】を受ける」
のがセオリーです。
【学科試験】はみんなが「運転免許センター」で受けるものです。
でも実は【技能試験】も免許センターでやってるんですね。
自動車学校に通わないでも免許を取得する方法はあって、それはこんな流れになります。
①免許センターにて仮免許取得の為の技能試験及び学科試験に合格し【仮免許】を取得する。
②上記で取得した【仮免許】を使用し、免許センター周辺の指定の一般道路で「本試験」に合格する。
③合格後各自動車学校で行っている「取得時講習」を受講する。
ざっくりこんな流れです。
ではこの「一発試験」のメリット・デメリットを説明します。
メリット・・・少ない回数で合格できれば自動車学校の費用を節約できる
デメリット・・・何回も不合格を繰り返すようであれば結局上記のメリットはなくなる
独学なので正しい知識や技術を学べないことがある
こんなところでしょうか。
ちなみにこの「一発試験」、基本的には採点は自動車学校の試験と同じ基準ではあるものの、
実際には「かなり厳格」である為合格率はかなり低く、難関であるのが実情です。
元々教習指導をしていた私からしても自動車学校では普段の教習の時から
「この交差点で右折する時は合図はこの辺りで出して、確認はここでしましょう」といったアドバイスが
できるんですが、一発試験ではその辺も教わることなくしかも厳格に審査されるのでそりゃあ難しいですよね。
一発試験の経験談
ここまで「一発試験」は難しいですよ、自動車学校通ってしっかり学ぶのがいいですよ って
ニュアンスで話を進めてきましたが、実は私も一発試験経験者なんです。笑
私が教習指導員として働いていた時、「普通二輪」の教習指導員資格も取得しました。
普通二輪の運転を教える為の資格です。
この資格取得の為の練習の一環で「大型二輪」も練習として乗っていたので、
「普通二輪教習指導員」の資格を取ってすぐに「一発試験」で大型二輪を取りに行きました。
実は「指導員の試験」と「一発試験」の試験官、同じなんですよ。笑
試験始まった時点で向こうも気づいてるんですよね。
ちなみにこの「一発試験」、恥ずかしながら1回目は落ちました・・・笑
試験車両に無線がついていて、交差点に向かう私に「試験を中止して戻ってきてください」って・・・
落ちた理由は「交差点右折の為に中央線に寄った際にわずかに車両が中央線にかかった為」でした。
ショックでした・・・。 でも無事2回目の試験で合格させて貰えました。
「教習もよろしく頼むよ」の言葉を添えて・・・笑
ちなみに私が合格した「2回」という数字、かなりレアです。
私が一発試験に行った時大体20名程の方がみえましたが、合格は私一人だけでした。
試験が始まる前の皆さんの会話はこんな感じ。
Aさん「あの、僕今日初めてなんですけど、何かコツとかってあるんですか?」
Bさん「あ~それならあの人(Cさん)に聞くと詳しいよ。俺今日でまだ10回目だし」
Cさん「俺もう26回目だよ~。そろそろ受かりたいわ。コツはタイムは気にせず、慎重にやることかな」
こんな感じです。 なんかもうダメなのがやる前から分かっちゃってるな~って感想でした。笑
しかもなんかもう常連さんですよね 雰囲気が。
私は立場的に自動車学校の制服(ライダー服の)で受けに行ってたので「変なやつ」って思われてたのか、
試験前は誰も話しかけてきませんでしたよ。
試験終わってからのみんなのビックリした顔はちょっと気分良かったですけどね。
話がそれましたが、一発試験のリアルってこんな感じです。(二輪しか経験ありませんが)
あまり参考にならないかもしれませんが、以上が「一発試験」の経験談でした。
終わりに
ここまで免許の取得について書いてきましたが、やっぱり本音はちゃんと自動車学校に通って
正しい知識と技術を持って世に出て欲しいですね。
それが自分自身の為であり、世の為でもあります。
何事も「基本が大事」ですよ。
この記事がこれから免許を考えている人のお役に立てば幸いです。